積雪地帯での太陽光発電の設置

太陽光発電は、当然ながら日照時間の多い地域にパネルを設置するほうが有利といえますが、東北地方や甲信越地方など、冬場の積雪がある地域への設置も、比較的多く見受けられるところです。こうした地域では、たしかに冬場には積雪がみられるものの、年間を通じてみたときの日照時間はけっして全国的にも少ないとはいえず、十分に採算性の合った太陽光発電が可能であるからです。また、太陽光発電のパネルには傾斜がついている上、ある程度の過重にも耐えられる耐久性があり、直射日光があれば冬場でも積もった雪は暖気で自然に溶けるため、積雪そのものには問題がないケースがほとんどです。ただし、こうした積雪地域に太陽光発電のパネルを設置する場合、特に遊休地などの平坦な場所ではなく、住宅の屋根の上などに設置する場合には、他の地域とは異なる配慮が必要となってきます。

太陽光発電のパネルに積もった雪は、直射日光によって少しずつ消滅するというのではなく、雪のかたまりが一気に屋根から滑落するような溶け方をするため、直下の道路などにたまたま通りかかった人を直撃したり、隣接する民家の敷地に越境して飛んでしまうなどの被害を生むおそれがあるためです。このような被害が想定される場合には、屋根の軒先に雪のすべり止めを設置して、いきおいよく落下するのを防止するか、またはパネルを軒先から少し離したり、パネルの間隔をあけて施工するなどの工夫をすることが有効です。

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